嘘予告「Another Possibility」
「まいったなぁ……どうするよアル?」
「妾に聞くな」
「この姿では初めまして、だな。衛宮士郎、遠坂凛」
「だ、大十字先生、貴方は一体!?」
「成る程ね、魔術師なのは判ってたけどよもやミスカトニックの魔術師とは思いもしなかったわ」
「紹介しよう、俺のサーヴァント『ワイズマン』だ」
「ワイズマン? なによそれ、そんなサーヴァント聞いた事がないわ!」
「はぁ、まさか初期段階でキャスターにアップグレードされた幻のサーヴァントとはね」
「汝はつくづく役に立たぬな、父上」
「そう言うな、お前と彼がいれば他のサーヴァントなど恐るるに足らぬ」
「当然だ」
聖杯戦争の監視のためにミスカトニックが送り込んだ最強の魔術師大十字九郎。
あまりに強すぎるその魔力はやがて聖杯戦争そのものを狂わせてゆく。
九郎が呼び出した八人目のサーヴァント「賢者(ワイズマン)」
サーヴァントをも屠るに足るマスターと並のマスターより弱いサーヴァントという逆転したペア
果たして聖杯の行方は……
「祈りの空より来たりて、正しき願いを胸に、我らは明日への道を拓く!」